用語集

OpenTelemetryプロジェクトで使用されている用語に馴染みがあるものもないものもあるでしょう。

OpenTelemetryプロジェクトは、あなたが馴染みのない用語を使っているかもしれません。 また、他のプロジェクトとは異なる方法で用語を定義しています。 このページでは、OpenTelemetryプロジェクトで使われている用語とその意味を説明します。

一般用語

集約(集計、アグリゲーション)

複数の測定値を組み合わせて、プログラム実行中のある時間間隔に行われた測定値に関する正確な統計値または推定統計値にするプロセス。 メトリクスデータソース で使用されます。

API

アプリケーション・プログラミング・インターフェース。 OpenTelemetryプロジェクトでは、データソースごとにどのようにテレメトリーデータを生成するかを定義するために使用されます。

アプリケーション

エンドユーザーや他のアプリケーションのために設計された1つ以上のサービス

APM

アプリケーション・パフォーマンス・モニタリングは、ソフトウェアアプリケーション、そのパフォーマンス(スピード、信頼性、可用性など)を監視し、問題を検出し、根本原因を見つけるためのアラートとツールを提供することを指します。

属性(アトリビュート)

メタデータのOpenTelemetry用語。 テレメトリーを生成するエンティティにキーバリュー情報を追加します。 シグナルリソース にまたがって使用されます。 属性仕様を参照のこと。

自動計装

エンドユーザーがアプリケーションのソースコードを変更する必要のないテレメトリー収集方法を指します。 方法はプログラミング言語によって異なり、バイトコードインジェクションやモンキーパッチがその例です。

バゲッジ

イベントとサービスの因果関係を確立するためのメタデータを伝播するメカニズム。 バゲッジ仕様を参照のこと。

クライアントライブラリ

計装済みライブラリ.

クライアントサイドアプリケーション

アプリケーションのコンポーネントで、プライベートなインフラストラクチャ内で実行されておらず、通常エンドユーザーが直接使用するもの。 クライアントサイドアプリの例としては、ブラウザアプリ、モバイルアプリ、IoTデバイス上で動作するアプリなどがあります。

コレクター

テレメトリーデータの受信、処理、エクスポート方法に関するベンダー非依存の実装。 エージェントまたはゲートウェイとしてデプロイ可能な単一のバイナリ。

別名OpenTelemetryコレクター。コレクターの詳細はこちらを参照してください。

Contrib

いくつかの計装ライブラリコレクターはコア機能のセットと、ベンダーの エクスポーター を含む非コア機能専用のcontribリポジトリを提供しています。

コンテキスト伝搬(プロパゲーション)

すべてのデータソースが、トランザクションの寿命にわたって状態を保存したりデータにアクセスしたりするための基盤となるコンテキストメカニズムを共有できるようにします。 コンテキスト伝播仕様を参照。

DAG

有向非巡回グラフ(Directed Acyclic Graph)のこと。

データソース

シグナルを参照のこと。

次元(ディメンション)

メトリクスで特に使われる用語。属性を参照のこと。

分散トレース

アプリケーションを構成するサービスによって処理される、トレースと呼ばれる単一のリクエストの進行を追跡します。 分散トレースは、プロセス、ネットワーク、セキュリティの境界を越えます。

分散トレースを参照してください。

ディストリビューション

ディストリビューションとは、アップストリームのOpenTelemetryリポジトリのラッパーで、いくつかのカスタマイズが施されています。 ディストリビューションを参照してください。

イベント

表現がデータソースに依存するところで起こった何か。 たとえば、スパン

エクスポーター

テレメトリーをコンシューマーに送信する機能を提供します。 エクスポーターはプッシュベースかプルベースのいずれかになります。

フィールド

ログレコードで特に使われる用語。 メタデータは、属性リソースなどの定義されたフィールドを通して追加できます。 重大度やトレース情報など、他のフィールドも Metadata とみなされるかもしれません。 フィールド仕様を参照してください。

gRPC

高性能でオープンソースのユニバーサル RPC フレームワーク。 gRPCの詳細はこちら

HTTP

Hypertext Transfer Protocol(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル)の略。

計装済みライブラリ

テレメトリーシグナル(トレースメトリクスログ)を収集するライブラリを表します。 詳細はこちら参照してください。

計装ライブラリ

特定の計装済みライブラリに計装を提供するライブラリを表します。 計装済みライブラリ計装ライブラリは、ビルトインのOpenTelemetry計装をしている場合、同一のライブラリになります。 ライブラリ仕様を参照のこと。

JSON

JavaScript Object Notationの略。

ラベル

メトリクスで特に使われる用語。 メタデータを参照。

言語

プログラミング言語のこと。

ライブラリ

インターフェイスによって呼び出される動作の言語固有のコレクション。

ログ

ログレコードの集まりを指すのに使われることもあります。 また、単一のログ記録を指すためにログを使うこともあるので、曖昧になる可能性があります。 曖昧になる可能性がある場合は、追加の修飾子、たとえばログレコードを使用してください。 詳細はログを参照してください。

ログレコード

イベントの記録。 通常、イベントがいつ起こったかを示すタイムスタンプと、何が起こったか、どこで起こったかなどを示すその他のデータが記録されます。 詳細はログレコードを参照してください。

メタデータ

たとえば foo="bar" のようなキーと値のペアで、テレメトリーを生成するエンティティに追加されます。 OpenTelemetryはこれらのペアを属性と呼びます。 また、メトリクスには次元ラベルがあり、ログにはフィールドがあります。

メトリクス

生の測定値または事前定義された集計値のいずれかのデータポイントを、メタデータ付きの時系列として記録します。 詳細はメトリクスを参照のこと。

OC

OpenCensusの略称。

OpenCensus

アプリケーションのメトリクスと分散トレースを収集し、リアルタイムで任意のバックエンドにデータを転送することを可能にする、さまざまな言語用のライブラリのセットです。 OpenTelemetryの前身プロジェクトです。 詳細はこのサイトを参照のこと。

OpenTracing

分散トレーシングのためのベンダーニュートラルなAPIと計装。 OpenTelemetryの前身プロジェクトです。 詳細はこのサイトを参照のこと。

OT

OpenTracingの略称。

OTel

OpenTelemetryの略称。

OTelCol

OpenTelemetryコレクターの略称。

OTLP

OpenTelemetryプロトコルの略称。

プロパゲーター

スパン内のスパンコンテキストやバゲッジなど、テレメトリーデータの特定の部分をシリアライズおよびデシリアライズするために使用します。 詳細はプロパゲーターを参照してください。

Proto

言語に依存しないインターフェイス型。詳細はProtoを参照のこと。

レシーバー

コレクターが使用する用語で、テレメトリーデータの受信方法を定義します。 レシーバーはプッシュベースとプルベースがあります。 詳細はレシーバーのページを参照のこと。

リクエスト

分散トレースを参照のこと。

リソース

テレメトリーを生成するエンティティに関する情報を属性として捕捉します。 たとえば、Kubernetes 上のコンテナで実行されているテレメトリーを生成するプロセスには、プロセス名、ポッド名、名前空間、そして場合によってはデプロイメント名があります。 これらすべての属性を Resource に含めることができます。

REST

Representational State Transferの略称。

RPC

Remote Procedure Call(リモートプロシージャーコール、遠隔手続き呼び出し)の略称。

サンプリング

エクスポートされるデータ量を制御するメカニズム。 トレース データソース と共に使われるのが一般的です。 詳細はサンプリングを参照してください。

SDK

ソフトウェア開発キット(Software Development Kit)の略称。 OpenTelemetryのAPIを実装するライブラリを示すテレメトリSDKを指します。

セマンティック規約

ベンダー非依存のテレメトリーデータを提供するために、メタデータの標準的な名前と値を定義します。

サービス

アプリケーションのコンポーネント。 サービスの複数のインスタンスは、通常、高可用性とスケーラビリティのためにデプロイされます。 サービスは複数の場所に配置できます。

シグナル

OpenTelemetryにおいてはトレースメトリクスログのいずれか。 シグナルの詳細はこちら

スパン

トレース内の単一の操作を表します。スパンを参照のこと。

スパンリンクは、因果関係のあるスパン間のリンクです。 詳細はスパン間のリンクリンクの指定を参照してください。

仕様

すべての実装に対する言語横断的な要求と期待を記述しています。 詳細は仕様を参照。

ステータス

操作の結果。 通常、エラーが発生したかどうかを示すために使用されます。 詳細はステータスのページを参照。

タグ

メタデータを参照のこと。

トレース

スパンDAGで、スパン間のエッジ(辺)は親子関係として定義されます。 トレースを参照のこと。

トレーサー

スパンの作成を担当します。詳細はトレーサーを参照。

トランザクション

分散トレースを参照のこと。

zPages

外部エクスポーターにかわるプロセス内エクスポーター。 これを使うと、トレースとメトリクスの情報をバックグラウンドで収集し、集約できます。 詳細はzPagesのドキュメントを参照してください。